温暖化との関係解明

今春に熱帯太平洋で発生したエルニーニョは史上最強クラスの「スーパーエルニーニョ」になりそうである。関東以北では冷夏傾向となっているが、九州では昨年と同じ高温となっているので、エルニーニョの影響は良くわからない気象状況である。
猛暑や豪雨など極端気象の多発につながると懸念されるが、よく見るとちょっと不思議なエルニーニョの様である。
エルニーニョはペルー沖などの熱帯太平洋の東部で海面水温が例年より高く、フィリピン沖など西部で低めになる現象だ。
上空の偏西風の流れを変え、遠くの天候を左右する「テレコネクション」を起こす。
日本に向かう暖かく湿った空気の流れを強め、8月の千葉豪雨に影響した可能性もある。欧州の「コぺルニクス気象変動サービス」https://climate.copernicus.eu/は欧州を繰り返し襲う猛暑にもエルニーニョが関与していると見解を示している。
エルニーニョは数年ごとに発生する自然現象だが、今回はやや異質だとの見方が多い。
海面水温が高い海域が通常より西方まで広がり、典型的な水温分布になっていない。中緯度にも高温海域がある。海洋全体で進んでいる温暖化が背景にあるのではかいと?
エルニーニョとPDO「太平洋10年規模振動」と呼ばれる海水温の分布パターンの変動との関係も通説と一致しない。PDOにはプラスとマイナスの状態があり、2020年ごろからマイナスが続いている。マイナスの時にはラニーニャが発生しやすいが、今は逆に強いエルニーニョが起きつつある。
そもそも温暖化が進むにつれてPDOはプラスに振れエルニーニョが起きやすくなる。といわれてきた。
ほぼ確実なのは、2027年の地球平均気温は過去最高だった2024年を超えて記録を更新するだろうとの予測する研究者もいる。
強いエルニーニョは地球全体の気温を押し上げる。エルニーニョがピークとなる冬から少し遅れて、気温上昇が最大になるとみられる。
大気中の二酸化炭素の増加や大気汚染の改善に伴う微小粒子の減少などのため温暖化は加速している。太陽から受け取る熱から宇宙に出ていく熱を差し引いた正味放射が増え続けているからだ。そこにエルニーニョによる昇温効果が加わる。
結果的に産業革命前と比べた2027年の地球平均気温の上昇は、2度を上回る可能性もあるという。今回のネパール中国の氷河滑落土石流などの様に、猛暑や豪雨が激化し頻度も増すなど、災害リスクも高まる。同時に温暖化がエルニーニョの強さや偏西風の流れのどう影響し、どこでどのような極端気象を起こすのかというメカニズムの解明が急がれる。そうした知見の蓄積があってこそ効果的な対策が可能になる。
テレビでも放映されていた地球規模の温暖化により北極や南極の氷が解け赤道付近との温度差が減り偏西風の力が弱まった結果偏西風の蛇行が起き、局地的猛暑や豪雨をもたらしている様である。https://www.web.nhk/tv/an/special/pl/series-tep-2NY2QQLPM3/ep/6G72K5YMWV