今年の夏どこまで暑いか?スーパーエルニーニョが左右
今年の夏は猛暑か冷夏か?どちらに振れるか路地物を扱う芝生管理に関わる者としては少し心配です。
鍵を握りそうなのがスペイン語で「神の子キリスト(男の子)」を意味する「エルニーニョ」です。2月頃まで女の子を意味する「ラニーニャ」が続いていたが、逆転したようだ。
異常気象の多発に関係すると言われるエルニーニョ現象が、熱帯太平洋でほぼ4年ぶりに発生した。今後海面水温が東側でかなり高くなり、冬にかけて強力な「スーパーエルニーニョ」に生長する公算が大きい。熱帯太平洋は大気を温める重要な熱源。エルニーニョで広範囲に界面水温が上がると、地球全体の気温も高めになる。人間活動による温暖化が進んでいるところにエルニーニョの効果が重なる結果、場所によっては記録的な猛暑の発生につながる。
日本への影響は複雑で、西日本などでは、エルニーニョが起きると低温・多雨になりがちとされる。台風は発生場所が東にずれ、十分な熱供給をうけながら長距離を進んでくる結果、日本に強い勢力で近づきやすい。気象庁によると最近までラニーニャが起きていたため、夏にかけてその影響がまだある程度残る見通し。海洋研究開発機構アプリケーションラボなどの予測では、インド洋東部の海面水温が平年より低い「正のダイポールモード」現象もいきそうである。これらを考慮すると日本は冷夏というよりもむしろ暑い夏が予想される。
太平洋の海水はゆっくり循環しており、それに伴い水温の分布などが変わる。今後しばらくは、深層に熱を吸収しにくい周期に入るとの見方がある。連動してエルニーニョが起きやすくなり、世界の気温上昇が加速するのではないかという懸念も出ている。
※ ダイポール現象とは「 ダイポールモード現象とは、インド洋熱帯域において初夏から晩秋にかけて東部で海水温が低くなり、西部で海水温が高くなる大気海洋現象のことをいう。それに伴って起こる風や気候の変化を含み、エルニーニョ現象と同様に世界の気候に大きな影響を与える 」
日経新聞記事より